大粒の涙「枯らしきってきたはずなんですけど…」 なでしこ猶本光、29歳初のW杯
日本サッカー協会は13日、来月20日に開幕する女子ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表「なでしこジャパン」に猶本光(三菱重工浦和)や、杉田妃和(ソーンズ)ら23人を選出した。29歳の猶本はW杯では初の代表となった。
「枯らしきってきたはずなんですけどね…」。さいたま市内での記者会見に臨んだ猶本の目からは、大粒の涙がこぼれてきた。29歳で悲願のW杯に初選出。念願の舞台への思いをはせつつ、これまでの歩みを振り返ると感極まった。
「とてもうれしい。20歳の時に初めてなでしこジャパンに選出されて、その後9年間は世界の大きな大会とは縁がありませんでした。ずっと世界の舞台で戦うことを思い描いて練習してきた。その思いをこの大会にぶつけていきたい」
2010年のU―17(17歳以下)女子W杯で準優勝するなど早くから頭角を現した。代表でも32試合に出場。ただ五輪も含めた大舞台には届かなかったが、今季のWEリーグではこれまでよりも一層攻撃的な役割を主に担い、三菱重工浦和の優勝にも貢献した。リーグのベストイレブンにも選出。新たなスタイルも確立させ代表をつかんだ。
平たんな道のりではなかった。だからこそ支えてくれた周囲への思いは強い。「世界の舞台でいいプレーを見せることが恩返しと思っていたけど、本当に申し訳ない気持ちだった。感謝の気持ちをプレーに乗せたい」と、大輪の花を咲かせる決意だ。(山田孝人)
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