2018年3月10日土曜日

戸江真奈ちゃん 2018/3/10

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中田久美、高倉麻子対談記事より

…

中田 でも私だって、十年前には指導者になろうなんてこと、全然

思ってなかった。

高倉 私、よく覚えてるんです、その十年くらい前に一緒に食事を

していた時のことを。

 当時、久美さんはテレビに出られたり、モデルさんをやられてい

たじゃないですか。

中田 うんうん。

高倉 すごく活躍されていたから、てっきり充実しているのかと思い

きや、女優の桃井かおりさんのような雰囲気を漂わせて、「私さ、つ

まんないんだよね」って言われたんですよ(笑)。私はまだ現役だった

からその感覚がいまいち分からなかったんですけど、「何かね、バレ

ーみたいには燃えられない。当たり前だよね」みたいな話になって

 でも、まさかその時に久美さんが指導者になられるとは私も思っ

ていませんでした。ただ、それからしばらくして、イタリアから戻

ってきて指導者になられるって知った時には、「やっぱやるよね。好

きだったら、やっちゃうよね」という感じで、ずっと気にしていた

んですよ。

…

高倉 イタリアに行かれた時に得たものは何かありましたか?

中田 私がイタリアを選んだのは、バレーボール統計分析ソフトを活

用した「データを重視したバレー」の発祥がイタリアだったからで、

現地で実際にどう活用しているかを調べるためでもありました。でも

実際に二年間いて感じたのは、最終的にはデータなんて関係ないん

だってことでした。

 イタリアってプロリーグが行われていて、私がお世話になってい

たチームは世界のエース級が集まっていたんです。リーグの結果こ

そ七位でしたけど、彼女たちはプロフェッショナルだから、自己管

理はすごくちゃんとしていました。食ベ物からコンディションづくり

まで、非常によく考えられている。ところが、試合で二十四対二十四

の勝負どころになると、監督がサインを出しても誰も聞かない。全

員が最後は自分が決めてやるんだっていう思いがすごいんです。

 結局、そこが日本の選手に足りないところなのかなって思いまし

た。だから、いまはデータとか映像がもてはやされていますけど、

それだけに頼っているようでは、たぶん世界には勝てないなって。

確かに傾向としてはそうかもしれないけど、指導者の指示どおりに

しか動けない選手っていうのは、最終的には生き残れないと私は思

っているんです。

…

…

中田 では本物になるってどういうことかと言うと、私は当たり前

のことが当たり前にできる人になることを指すと思うんです。どん

な状況にあっても、コンスタントに八十%の力が出せればいい。

 でも、それって外国人には難しいことなんです。彼らは百二十%

の時もあれば、三十%の時もある。その中にあって、常にコンスタン

トに力を発揮できる可能性を秘めているのが日本人であって、それ

こそ日本人の強みだと思うんです。だからそういった本物の選手を、

代表監督としてー人でも多く育てていきたいですね。

高倉 おっしゃるとおりで、日本人には他国の人には真似できない

日本人のよさが絶対にあるので、その強みを活かすことで、世界と

伍して戦えるチームにしていきたいと思います。


了


2018/4 致知





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